サラゴサ(Zaragoza)美術館巡り。


去年の夏にスペインのサラゴサでいくつかの美術館に行った時の話。

最初はMuseo Pablo Serrano(パブロ セラノ美術館)。パブロ・セラノは彫刻家でこの美術館には彼の作品と他の数人のアーティストの作品が置いてある。パブロ・セラノの作品はかっこいい線の世界を彫刻にしていたり私の好きな感じ。しかしこの美術館の一番の見所はトイレの水の流れる時の音の大きさ。ボタンを押すとありえないくらいうるさい。なんか大丈夫じゃないくらいの大きさだ。私の人生のなかで一番大きな音のトイレだとスペイン男さんに興奮して報告すると、男子トイレはそうでもなかったらしくすごく残念そうだった。

次にMuseo de Zaragoza(サラゴサ美術館)。無料の美術館。ここにはゴヤの作品が沢山置いてある。ゴヤサラゴサと同じ州にあるFuendetodosという名前の村に住んでいた。だから都市のサラゴサゴヤの絵が沢山置いてある。他にもこの美術館には色々な物が沢山あるのだけれど、なぜか日本の物が沢山置いてある。アジア、と書いてあるけれどここはほとんど全部が日本の物。刀や着鎧や着物。そして広重の作品が沢山。ちょっとびっくり。嬉しい。無料の美術館だけど沢山の展示品、地元の歴史資料も沢山。ゴヤの大きな油絵をイギリスに持って行くらしくその場を目撃してテンションが上がった。何にも保護せず4人くらいでかなり大きな油絵を運んでいた。柱とか壁とかにぶつけてもおかしくないような軽い感じで運んでいたのにはびっくり。

そしてMuseo Goya(ゴヤ美術館)。ここはとにかくゴヤだらけ。気をつけなければならないのはスペインは必ずお昼に一回全てが閉まる。お昼寝タイム。美術館も同じで17時から再開だったので夕方から行った。私の中では夕方だけどスペイン人にとってはお昼過ぎくらいの感覚っぽい。ゴヤ美術館は油絵はあんまり置いてない。ゴヤの油絵を見たいならあまり嬉しくないかもしれない。ただ銅版画が沢山ある。しかもめちゃくちゃ面白い。変なモンスターみたいなのとか気持ち悪い妖精みたいな絵が大量に置いてある。ゴヤの頭の中ってこんなのだったのか!!と感動。私としてはお気に入りの美術館。スペイン男さんにとってはいわゆるゴヤ!っていう油絵があんまりないから少し不満そう。人それぞれ。


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ゴヤの絵が見たければここも重要。聖母ピラール教会。(Basílica de Nuestra Señora del Pilar)ここではゴヤの天井画を見る事が出来る。無料で入れるけれど写真は禁止。いつも人が沢山いる。スペイン男さんが子供の頃はここでお祈りをしたりしていたらしい。この教会は有料で塔に登る事ができて景色が面白い。スペイン男さんのパパ、ママも一緒にこの塔に登った時、パパがものすごく遠くに出身の村のレシニェナの山の上の教会が見える!と言い出した。スペイン男さんは見えるはずがない!と言い張りiPhoneのカメラのズーム機能を使って、ほら見えないじゃないか!と得意げ。パパはそんなものじゃなく自分の目で見れば見えてくる。となんとも哲学的な感じで完全に教会が見えている目をしている。私も隣に立っていたら白い小さな点がなぜか教会なのだと思い始めて来て、洗脳された感じでパパと一緒に見える!見えるよ!!と訴えた。スペイン男さんは絶対に信じないぞ!と反発。数学関係の世界で生きているスペイン男さん。曖昧なものや気持ちの問題みたいなものは信じない。
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最後にMuseo Origami(折り紙美術館)。ここは折り紙について初めて作られた美術館らしい。日本の折り紙についての説明やら日本の本が置いてある。作品は世界中の人の作品が置いてある。もはや何が折り紙なのか分からないくらいに折り紙が進化している事が分かった。どこをどう折っているのか分からない。私は折り紙っていう物の自分の概念が強すぎてこんな発想出来なかいのですごく面白い。
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ゴヤ美術館へ行った時に、Migasという有名らしい料理をレストランへ食べに行った。私はチョリソーのMigasを注文。
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しかしほんの少し食べたくらいでやられた。お腹がぱんぱんで全く進まない。皆んな大好きな料理らしいけど。。パン粉とジャガイモをすり潰したものに沢山のオリーブオイルを含ませて焼くらしい。このパン粉がお腹の中でどんどん膨らむ。レストランの人からも頑張って!と応援されたけれど半分しか食べきれなかった。
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かなり食べた気がするけれどまだまだこんな感じ。。。
どうやら戦時中にお腹を膨らませる為に食べていたらしい。美味しいから今でも皆食べているらしい。スペイン人の胃袋の大きさ恐ろしい。この料理、本当に最初は良いけど後からどんどんお腹の中で膨らむので要注意。。。

とにかくサラゴサの美術館巡りはなかなか面白かった。まだまだサラゴサには美術館があるから行ってみたい。